ブログ引っ越し宣言おじさん

医療的ケア児ブログ【ガンガンいこうぜっ!】改め【あんじと呼吸器ライフ】

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はじめましての方も、当ブログの前身【Yahoo! ブログ|ガンガンいこうぜっ!】をご覧いただいていた方も、ご訪問ありがとうございます。

こちらはわが家の長女・あんじ( 11 歳)の日常やその母の雑記を綴るブログです。

いわゆる育児ブログかというと、ちと毛色がちがいます。というのも、あんじは人工呼吸器ユーザー、つまり医療的ケア児。

電気仕掛けのドラスティックガールなのです。そんなあんじの日常の記録をもって、医療的ケア児の認知度を上げようと目論む母。

当サイトが医療的ケア児やその家族が生きやすくなるための一助になれば幸甚です。

さて、お引っ越し第一弾の今回。まずは「医療的ケア児」をさらっと説いてまいります。

お付き合いのほどよろしくお願い申し上げます。

医療的ケア児とは?育児イコール医療の生活

「医療的ケア児」とは、医療ケアを日常的に必要とする子供たちを指します。

スタンダードな医療ケアを挙げるなら、痰の吸引や経管栄養、酸素吸入などですかね。

あんじ母
なにかとチューブを使う作業やプラゴミの量が多いっス

人工呼吸器ユーザーのあんじも、酸素吸入と痰の吸引が欠かせません。酸素だの痰だの、入れたり吸ったりせわしないですね。

さらに右胸にはブロビアックカテーテルなる薬液注入用のラインが留置してあります。

よたばな君
これの維持も医療的ケアに入るのかな…?

ブロビアックカテーテルについてこの記事ではふれません。興味があれば下記の記事で画像をご覧ください(閲覧注意かも…)

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最近では医療的ケア児の実態がニュースや新聞などで取り上げられるようになってきました。

ひと昔前なら助からなかっただろう命がつなぎとめられる確率は、飛躍的にアップしています。

ただしハイリスクで生まれたベビーには大概、医療ケアを継続して行う必要があります。

これすなわち医療的ケア児ですね。奇しくも医療の発達によって、医療的ケア児は増加の一途をたどっています

にもかかわらず、まだまだ医療的ケア児の存在は周知されていないのが現状。

せめてこのサイトにたどり着いてくださったあなたには、医療的ケア児の一端に触れていただければ幸いです。

よもやま君
医療的ケアの説明は「正しいとは言えないがイメージは湧く」程度で進めるぜ

痰の吸引ってなに?どんな子に必要?

痰の吸引とは、鼻や口、気管切開口から気道内にカテーテルを挿入し、電動吸引器で痰を吸引するケアです。

まんまですな。ちなみに、あなたは子供に「痰がからんでいるから咳をして切りなさい」とか「溜まった痰は飲み込んで」とか指示したことありますか?

おそらくありませんよね?それは子供が健常である証拠。分泌物を無意識に処理するチカラが備わっているからです。

ところが咳を出せなかったり、痰の分泌が異常に多かったり、気管切開をしていたりする子供には痰を排出することは難しい。

痰が溜まれば窒息や感染症を引き起こしてしまいます。生きるためには痰を排出しなければなりませんし、痰を排出するには人工的なケアが必要です。

したがって医療的ケアを担う保護者は 24 時間、子供から手が離せません。

よたばな君
24 時間ずっと闘えるヒトなんていないよね…

字面がコワイ。気管切開とはなんぞや?

気管切開とは、上気道が狭く口や鼻からの呼吸が十分にできない子や、自力で呼吸ができず人工呼吸器を必要とする子などに施す処置です。

外科手術でのどに穴を開け(切開し)、カニューレという器具を挿入することで気道を確保します。

カニューレはバンドで首に留めます。

あんじのカニューレは、穴(気管切開口)から気道内に 7 センチのチューブが伸びています(絵の青い部分)。

ピアス同様、カニューレが抜けると気道を確保している穴は徐々にふさがります。

よもやま君
要するにカニューレは喉用のボディピだぜ

もし抜けてしまった場合は「3分以内にカニューレを挿入し直さないと穴がふさがって息できなくなるよっ!!」と母は外科の先生におどされています。

おかげさまでカニューレを自分で抜いてしまう自己抜去、なんらかの理由でカニューレが抜けてしまう抜去事故におびえる日々です。

咀嚼・嚥下いらずの経管栄養。ミキサーが大活躍する予感

経管栄養とは、口からの食事が難しい子のための医療的ケアです。鼻や胃ろうからチューブを介して直接栄養を補給する方法です。

チューブやシリンジを使用して胃や腸に直接食事を入れ、栄養を摂取します。食事は液体やゆる~いペーストです。

経管向けに作られた栄養食(剤)だったり、普通食をミキサーにかけて作ったりします。

あんじも一時期は経管栄養にお世話になっていましたが、現在はお口で食べる普通食に。

食に目覚めてからというもの、起きてから寝るまで、下手すると寝ているときまで食べ物のことを考えているようです。

高濃度の酸素は旨味がちがう?酸素吸入とは

酸素吸入とは、書いて字のごとく、鼻や気管切開口からチューブ(カニューラ)で酸素を取り込む医療的ケアです。

空気中から十分な酸素量を取り込めない子が酸素吸入を必要とします。医療的ケア児のみならず、高齢者にもニーズがありますね。

酸素を必要とするからには、酸素濃縮器や酸素ボンベといったかさばる装置が日常に欠かせません。

とある高齢者いわく、空気中の酸素を濃縮して循環する酸素より、ボンベに充填された純酸素のほうがウマいとか。

ちなみにあんじが両者の差異を訴えることはありません。

いうなれば小型家電。在宅用人工呼吸器

在宅用人工呼吸器とは、その名のとおり、病院以外の場所で使用できる人工呼吸器です。

呼吸のチカラが弱かったり、自力では呼吸ができない子供が呼吸器を装着します。

母からすればもはや家電のひとつといった認識なんですが、在宅用人工呼吸器を初めて見た方はたいていぎょっとします。

気管切開だけでもそうとうぎょぎょっとされましたけどね。酸素ボンベも爆弾みたいな扱いを受けることがあります。

あながち間違ってはいません。酸素ボンベをそれとは知らずに危険物だと察知するとは、まさしく生き物の本能なり。

母も人の子だった?子供が医療的ケア児になるということ

あんじの気管切開を決断すること。それは母にとって人生最大の試練でした。

さらに酸素吸入が必要となったときは、よりプレッシャーが大きくなりました。

そしてたたみかけるように人工呼吸器の導入。

あんじが機械を使わなければ生きられないという現実に直面し、それはそれは言いしれぬ苦悩に襲われました。

末っ子も生まれて間もなかったし、離婚直後だったしで、まさに満身創痍。

当時の母は五里霧中で獣道を突き進んでいるイメージでした。しかし今振り返れば、なんと人間味あふるる軌跡だったことでしょう。

獣では到達できぬ人類の叡智にあやかり、あるべくして今がある。現代に生まれついたおかげであんじは機械に生かされ、人生を謳歌できている

文明開化バンザイであります。

反応がおもしろい。医療的ケア児に対する世間の目

医療的ケア児を初めて目にした人々の新鮮な反応には、感動を覚えます。

気管切開も相当ぎょぎょっとされることが多いですから、機械を装着した子供を目にすれば、すこぶるいい反応を頂けます。

酸素ボンベも爆弾よろしく、牽制されることすらしばしば。

まあ酸素ボンベは危険物に違いないので、みなみなさまの生き物としての正しい反応に以下同文。

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未知に対する世間の目が観察できるのは、非常に豊かな体験です。これも医療的ケア児の母ならではの特権だなと、母はほくそ笑んでおります。

医療的ケア児ブログの今後の予定と展開

以上、医療的ケア児について、あんじと母の話をからめてざっと書いてみました。

ブログ引っ越し後第一弾となる記事なので、マジメな仕上がりになったと自負しております。

あんじ母
マジメに仕上がってる…よね…?

今後はこれまで(前身:ガンガンいこうぜっ!)どおり、アホな記事 9 割、マジメな話 1 割程度で綴っていく予定です。

折りに触れ、呼吸器まわりの物品や呼吸器っ子ならではの日常の悩み、あんじの病状の記録や母の想いなども吐き出していきます。

われわれの七転八倒の日常の記録が、医療的ケア児とその家族が生きやすい社会づくりの一助になることを願って。

前身サイトの過去記事も、おいおい復活させていく予定です。

当サイト記事や医療的ケア児に関する疑問、質問、情報、叱咤激励などございましたら、ぜひコメントをお寄せください。

うれしさのあまり更新スピードがアップする予感がします。ではでは。

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