2019 年 12 月はあんじに始まり、あんじに終わる 1 か月でした。
つまり通常運行だったわけですが、ちょっとした変化もありました。
それはあんじの人生の伴走者(擬人法)である人工呼吸器の設定が変更され、副設定も追加されたことです。
2019 年を思い返せば、いやに渋いことばかりでした。折しも本日は母の本厄最終日。
歳忘れとして、あんじにまつわる etc をゴチャゴチャ書き記しておきます。
あんじの急変と軌跡の生還
11 月末に訪れたあんじの緊急事態。奇しくもアイセル仲間の訃報が届いて数日後のことでした。
ここ数年、厳寒の時節に友人の訃報が続いております。ゆえに母もあんじの体調にはいつも以上に目を光らせずにはいられません。
しかしどれだけ気を付けていようとも、その瞬間は突如として訪れるものです。
年の瀬迫る 11 月最後の日曜日の夜、あんじは突如、倒れました。
およそ 3 年ぶりに、わが家の呼吸器っ子あんじが救急搬送されました。これを機に、在宅生活を送る医療的ケア児、とりわけ呼吸器っ子のための救急車要請ポイントを記しておきたいと思います。というのも 119 番通報が久しぶりすぎた母、救急車[…]
人生3度目のピンチを乗り越えて無事に帰還
搬送時、あんじは呼吸困難に伴い、アシドーシスに陥っていました。
岩人間のように固くなった体。青とも黒ともつかない色の肌。
今回ばかりは…と嫌な想像が頭をよぎるほどの状態でした。
ところがあんじはあれよあれよという間に命の危機を脱出。
あわやというところで九死に一生を得ました。それというのも、神がかったように事が運んだおかげです。
通報から搬送、救急処置までいまだかつてないくらい迅速な流れで、まるで筋書きでもあるかのようでした。
救急の素人である母の言葉を信じて、救急隊員の方々が応急処置の選択をとらず搬送を急いでくれたこと。
これまで何度もあんじの急変に対応してくださっている医師たちがたまたま集結していたこと。
とにかく運が良かったとしか思えません。
小憎らしいほど元気に回復した現在のあんじを見ると、ほんのひと月前には生死の境にいただなんて
とても信じられませんが。
アイセル仲間との別れ
またもやアイセル仲間の訃報が届きました。あんじの状態が落ち着き、ホッとしていた矢先です。
立て続けにふたりもアイセル仲間が空に旅立ってしまいました。
常世に渡る仲間を見送るたび、あんじとの日常は奇跡の上に成り立っているのだとつくづく思い知らされます。
人工呼吸器の設定変更
今回の入院を機に、人口呼吸器の設定が変更されました。
病院では「吸気圧がちょっと高めになったよ」くらいの話しか聞いておりません。
一応、呼吸器設定のビフォーアフターを改めて確認します。
入院前 | 現在 | |
吸気圧 | 25hPa | 27hPa |
呼吸回数 | 30BPM | 25BPM |
吸気時間 | 0.8sec | 1.0sec |
入院前は 1 歳児(10㎏)基準で設定されていたようです。
呼吸回数や吸気時間の変化に、あんじの成長が伺えます。
そして体格のわりに設定値が高めと言われてきた吸気圧。
さらに高くなっております。
なんと、
副設定ではより高かったりします。
極度の気道狭窄が認められたということで、致し方ないのですが…
え、大丈夫?
あんじの肺、大丈夫?
トリロジー100の副設定に助けられています
人工鼻を使用する際には、吸気圧を主設定よりも高く設定した副設定に切り替えます。
あんじの呼吸苦を和らげるためです。人工鼻を使用すると、回路内に若干の抵抗が生じます。
敏感な人工呼吸器ユーザーは、そのわずかな抵抗にも呼吸苦が生じるそうな。
あんじもその敏感なひとりのようです。呼吸苦を恐れ、退院時には移動用回路を拒否する一幕も。
いやいやあなた、回路を交換せな家に帰れませんがな。というわけで母、副設定をプレゼンしました。
はたしてあんじは移動用回路を装着。無事に退院の運びと相なりました。
以来、副設定はあんじの心のより所となっております。副設定ならば苦しくなることはないと信じ切っている模様です。
どうかあんじの信頼が裏切られませぬよう。
副設定が在宅生活のお守りです
わが家では、以下のようなときに副設定を使用しています。
- 本人から呼吸苦の訴えがあるとき
- サチュレーションが低いとき
- 顔色がさえず、だるそうなとき
在宅で副設定を使用するときは、どんなときに切り替えるかをドクターと相談して決めます。
あまりかっちりルールを作らず、「苦しそうに見えたら使っていい」くらいの許可をもらって正解でした。
実はあんじの場合、主・副設定の差は気持ち程度。副設定にてきめんの効果があるとは思えないのですよ。
にもかかわらず、あんじは副設定にすると苦しさから解放されるようでして。
もしかすると「副設定だから大丈夫」という妄信からくるプラセボ効果なのでしょうか。
ともあれ、苦しいときに打つ手があるというのはありがたいものです。
2020 年はあんじの移動ツールが変わるかも?
2019 年も残すところあと数時間。暗黒の 3 年目(後厄)の幕開けです。
新年を目前に辛気臭ぇこと言って申し訳ございません。
ところで 2020 年はあんじの移動ツールを刷新する予定です。
持ち前のオタク気質を生かし、さまざまな情報を吟味のうえ発信してまいります。
今宵の茨城県はめちゃめちゃ乾いた寒気に包まれております。
初詣に向かわれる際は、首、手首、足首が風にさらされないようにご用心を。
カイロはヘソに貼ると全身が温まるそうですよ。風邪は万病のもと。インフルエンザが弱ったあなたを狙っています。
そしてあおり運転や酒気帯び運転、ながら運転などにはくれぐれもお気をつけください。
交通事故のおよそ 7 割がもらい事故なんですって。日常には危険がいっぱい。
それではみなさま、