電動式たん吸引器キュータム QT-500が自主回収の運びとなったそうです。
そして回収の後、改良品(新品)と交換していただけるとのこと。これはうれしい。
キュータムリニューアルおよび交換の全容をまとめます。
キュータムの回収・交換は10月末開始。しばし待たれよ
キュータムはコンパクトかつ非常時にも安心な、単三電池で使用できる吸引器なんだぜ。
なんて、これまで散々キュータムを推してきた母。ところがここ最近は、キュータムが鼻につくようになっていました。
そこへそれらを解消する改良品が登場。しかもまるっと無償交換するぜってんだ。
キュータムの自主回収およびリニューアル品との交換は10月末を目途に開始するそうです。
まだ1か月ほどはかかるということですね。母は国際福祉機器展 2019 の企業ブースにいた営業さんからこの情報を得ましたが、メーカー(日東工器株式会社)HP ですでに公式発表されていたとのこと。
営業さんいわく、近いうちにキュータムの購入者には販売代理店から回収の連絡が入るはずだそうな。
早くリニューアル品交換の手続きを済ませたい方は、以下公式 HP より手続きに関するご案内をご確認あれ。
急に動かなくなる?キュータム不具合の原因とは?
キュータムが故障する原因は、結露と塩素系ガスの吸引です。急に動かなくなるという、吸引器ユーザーにとって命取りになりねない(大げさ?)事象に見舞われるのだとか。
水の使用や消毒が欠かせないたん吸引器の故障原因として、こいつは解せないところ。
しかも軽量かつコンパクトなだけに、うっかり倒してしまうこともしばしば。どうしたってフィルターは湿気を帯びてしまいます。
だからカビやすいのか…。そもそも不織布のフィルター自体、ほかの吸引器にはない仕様です。
キュータムには根本的な構造に弱点があるのかもしれません…。ぬぅ…。
キュータムの電源部分の改良はあるのか?
わが家のキュータムは、電池パックも接触不良ののちまったく機能しなくなりました。
営業さんによると、それも電池パックの不良というより、本体の不良による影響が考えられるとか。
母はてっきり断線が原因だと思っておりましたが、本体内の結露や塩素によるサビなどが電池パックのプラグを浸食していたのかもしれませんね。
電池パックは新品と交換したところ、事なきを得ました。しかし今度は、アダプターが接触不良。
さすがに買い替えが続きすぎてコストもストレスも限界なので、母はキュータムに暇を出した次第です。
キュータム改良品との交換には代替機の準備が必須
さて、キュータムリニューアル品との交換が待ち遠しいところですが、替えの吸引器はお持ちでしょうか?
もしキュータム以外の吸引手段がないとしたら、回収前に代替機の準備が必要です。
そこで、代替機をいかにして準備するか、方法を考えてみました。
- デモ機の無料レンタル
- たん吸引器の有料レンタル
- 新しいたん吸引器の購入
- キュータムのメーカーに相談
まず①②キュータムの代替機のレンタルを考えている場合は、かかりつけの病院や訪問看護ステーション、販売代理店、社会福祉協議会などに相談するといいでしょう。
次に、③新しいたん吸引器の購入を考えている場合は、ぜひ以下の記事を電動式吸引器の比較・検討にご利用ください。
そしてせっかく新しく買うなら、電動以外の吸引器も検討してみてはいかがでしょうか。電気不要な吸引器については後述します。
最後に、④キュータムのメーカーに相談する方法です。
代替手段のご用意が難しい場合は、末尾の[お問い合わせ]先にご連絡ください。
日東工器さんがどのような代替手段を講じてくださるのかはわかりませんが、困ったときはお言葉に甘えてみましょう。
以下にキュータム相談窓口の情報を記載しておきます。
〒146-8555 東京都大田区仲池上2-9-4
フリーコール:0120-679-130(受付時間8:45~17:15 土日祝日を除く) FAX:03-3755-5294
E-mail:l-hinkan@nitto-kohki.co.jp
停電や災害など非常時の備えにおすすめ。電気不要な足踏式吸引器
足踏式吸引器アモレFS1 は、国際福祉医療機器展 2019 でも展示があった製品。けっこうな注目を集めていた印象です。
折しも千葉県では台風15号の甚大な災害があったばかり。災害時に対応できる製品には、誰しも感心があると見えます。
パワースマイルでおなじみ、新鋭工業さんの足踏み式吸引器 QQ KFS-400 もあります。
今のところ、個人で購入できる足踏式吸引機はこの 2 機種のようです。いざ、比較してみましょう。
足踏式吸引機 2 機種比較。数値上はKFS-400がおすすめ
アモレ FS1 | KFS-400 | |
---|---|---|
重量 | 約0.6kg | 約0.8kg |
サイズ | W140× D140× H150mm | W230× D98× H100mm |
本体価格 | 約22,000円 | 約12,000円 |
ボトル容量 | 400mL | 400mL |
最大吸引流量 | 20L/min以上 | 60L/min |
最大吸引圧 | -70kPa以上 | -60kPa |
理論値では新鋭工業さんの KFS-400 のほうが満足な吸引力が得られそうです。
価格もアモレ FS-1 のおよそ半分です。吸引器は医療的ケアが必要な家庭の必需品です。
ところが電動式だと、電気が使えない状況下ではただのオブジェに成り下がります。
ともすれば避けられない天災に遭ったとき、吸引器が使えなくてパニックに陥るリスクがあるのです。
そこにきて今回のようなキュータムの不在。これは災害時よろしく足踏式吸引器生活を送ってみる好機かもしれません。
転ばぬ先の杖。リニューアル版キュータムに乞うご期待
気管内吸引や口腔内吸引が欠かせない方たちにとって、吸引器が使えない状況なんて想像しただけでゾッとしますよね。
なので母は、不具合が続くキュータムに替わって現在、スマイルキュート を愛用しております。
しかし改良版キュータムが届けば、スマイルキュートはすぐさまサブ機に降格することでしょう。
だってやっぱり、キュータムの静音性に勝る魅力はないのですもの。はたして、キュータム改良の成果やいかに?
今後もキュータムをレビューしてまいります。キュータムユーザーのみなさまは、キュータム代替品のご準備をお忘れなく。
キュータム購入をご検討中のみなさまは、販売再開まで今しばらくお待ちを。