吸引器を徹底比較!医療的ケアにおすすめの吸引器ベスト5

さて、これまでの記事では、わが家が長年愛用してきた吸引器パワースマイルKS-700と、現在愛用しているキュータムQT-500の2機種をとりあげてきました。

 

が、吸引器って実は結構~~種類があるんですよ。そこで今回は母、おのれの経験と視点をもって厳選した吸引器の特徴や価格などをまとめてみました。なお、取り上げる吸引器は以下の3つの条件を備えた5機種です。

 

  • 本体重量2.5kg以下
  • 気管切開部からの吸引が可能(鼻水専用ではない)
  • 使い勝手がよい(よさそう)

 

家族が気管切開したばかりでこれから吸引器を購入するという方や、吸引器の買い替えや買い足しを検討中という方は要チェックですぞ。赤ちゃんの鼻づまり解消や、高齢者の介護で吸引器を利用される方もぜひご覧ください~。

 

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安定と信頼の吸引器【パワースマイルKS-700】

 

パワースマイルKS-700は母の知る医療機関でも使用されており、在宅看護デビュー時におすすめされることが多いであろう携帯型吸引器です。いうなれば吸引器のスタンダード

 

重量は2.3kgと携帯するのに困らない程度なのですが、価格はおよそ2万5,000円と少しお高めな上、キャリングバッグと専用充電池、専用充電器は別売りです。

 

パワースマイルは「医療スタッフもおススメする…」とメーカーが謳っているだけあって、医療機関の吸引設備に勝るとも劣らない吸引力です。かわいらしいパステルピンクとパステルブルーの2色展開で、本体は非常に丈夫。

 

母の周りでパワースマイルが故障したという話はまだ聞きません。実は母、不慮の事故によりパワースマイルをアスファルトにたたきつけてしまったことがありますが、それでもパワースマイルは無事でした。

 

ホントに丈夫で長持ちなので、少々お高めでも納得の価格です。

 

2019年4月11日追記:状態は個体差や使用方法によって差があります。「3年ほど使用しているパワースマイルの内部モーターが故障した」という話を最近耳にしたので、念のため記述しておきます。

 

約6年間で買い足した【パワースマイル】の消耗品やパーツ

 

 

 

これまでわが家では、パワースマイルの消耗品とパーツをだいたい5万円分は買い足しております。簡易ヒューズはパワースマイル購入時に予備が1本ついてきます。ところがわが家では、ヒューズが2度も切れてしまったため、予備のほかに別途買い足す事態に。

 

ちなみに母の周りでパワースマイルのヒューズが切れた経験がある人はおりません。それがわが家では2度も。これ如何に。ともあれ、ひとたびヒューズが切れればパワースマイルはピクリとも動きません

 

簡易ヒューズは常備しておくことをおすすめします。簡易ヒューズはさまざまな種類がありますので、間違いのないよう医療機器販売業者やネットでパワースマイル専用品(型番:1E57000)をお求めください。

 

一方で吸引チューブは専用品ではなく、激安汎用ビニールホースがおススメです。個人的にコネクターは不要だと思っておりますゆえ。ビニールホースはホームセンターの量り売りで1m40円くらいなので、専用チューブ価格のおよそ15分の1という破格。

 

お得でっせ。ちなみに吸引チューブのサイズは7mm×11mm(内径×外径)ですので、お求めの際にはお間違いなく。

 

単3乾電池が使える唯一の吸引器【キュータムQT-500】

 

母の知る限り、今のところ(2019年4月現在)乾電池が使用できる吸引器はキュータムだけです。なおキュータムは、静音性でも図書館並みの静けさ(図書館並)を謳っております。

 

しかも重量たったの1.2kgと、とっても軽くてコンパクト。サイズ・重量ともに、わが家の男子高校生が持っていくお弁当とたいして変わらないという驚愕の事実。しかも動力に乾電池(単三形)が使えちゃいます。

 

もう母、キュータムにひとめぼれ。買うしかねぇ。ところがなんとその額、およそ9万円…。腰が抜けそうになるほどの衝撃でした。しかし自治体の助成が利用できましたので、幸いにもわが家の持ち出しは2万円ほどで済みました(泣)

 

ありがたき助成がなければ、おそらく母はキュータムを諦め、ほかの吸引器を購入していたことでしょう。そう、実は「軽くてコンパクト」ってだけならキュータム以外にも選択肢はあったのです。

 

しかも他の機種のほうがキュータムよりお求めやすい価格。それでも結局、母がキュータムを選んだ理由とは…事項にて。

 

【キュータムQT-500】は災害時でも電源が確保しやすい

 

 

キュータム購入の決め手は、動力に乾電池が使えることでした。災害時でも乾電池なら確保しやすいですからね。どんなときでも電源に困らない吸引器であることが、わが家がキュータムを選んだ大きな理由です。

 

キュータムは吸引力こそほかの吸引器に劣りますが、吸引回数が多いわが娘・あんじにとっては刺激の軽減になってちょうどよしです。作動音も小さく、使い心地にはとても満足しております。

 

ちなみにキュータムはキャリングバッグ付きです。ただし、いいお値段な割にはいささかチープな印象のバッグです。ともあれ、キュータムは本当にいい買い物だったと母、ウキウキ。

 

ところがキュータムを使い始めて半年足らずの頃、早くもパーツを買い替えなければならない事態に…。なんとフィルターがカビッカビになってしまったのです。

 

 

いくら消耗品とはいえ、こんなにも早く交換時期が訪れるなんてコスパ悪っ。キュータムに一目ぼれしたころのワクワク感やいずこへ。先々の維持費に不安を覚えた母なのでした。

 

【キュータム】に必要なツールと電池の持続時間

 

 

 

わが家では、予備の充電式電池を必ずキュータムのキャリングバッグに収納しています。メーカー公式発表では、キュータムの充電式電池(充電して繰り返し使える乾電池)での作動時間は約70分とのこと。

 

あんじの吸引1回あたりの吸引器作動時間は15~20秒。つーことは、外出7時間で吸引回数30回と仮定した場合、充電式充電池で1週間ほど持つ計算です。またアルカリ単3乾電池(使い捨て乾電池)だと、キュータムの作動時間は約15分とのこと。

 

大幅に持ちが減算されますが、あんじの場合ならアルカリ単3乾電池でも1日半ほどは持つ計算になります。それなら非常時も安泰だべさ。

 

文句なしのイチオシ!【スマイルキュートKS-500】

 


スマイルキュートKS-500
は、機能・デザインともに惚れてまうほど魅力的な吸引器です。重量1.5kgでパワースマイルより0.8kgも軽く、価格はキャリングバッグ付きで1万5,000円ほどと大変お値打ち。

 

オモチャのようなかわいさで安価といえども、あなどることなかれ。スマイルキュートはパワースマイルと同じポンプを採用しているため、吸引力も十分かつ安定しています。パワースマイル購入後にスマイルキュートの存在を知った方は、地団駄を踏むこと間違いなしです。

 

「パワースマイルは重くてとても持ち運べないわぁ~」という儚げ女子や、「2kgを超える物なんて持ってたら骨折れてまうわぁ~」なんて骨粗しょう症疑気味な方でも、スマイルキュートなら扱いやすいはず。

 

しかもパワースマイルをお持ちの方ならば専用充電池(バッテリー)を共用できるので、これまでパワースマイルのために買い足した専用充電池が無駄になりません。個人的にはパワースマイルを据え置き用に、スマイルキュートとを携帯用にといった棲み分けも良きかなと思います。

 

わが家も初めての吸引器がスマイルキュートだったなら…(地団駄)

 

なんと1kg未満!最軽量の吸引器【エレノア】

 

 

そして最大吸引圧が同じレベルの吸引器の中で最も軽量なのがエレノア。なななんと、重量はたったの930gです!1kgきったぞ!てやんでい(歓喜)こちら価格もおよそ1万7,000円と、まずまずのランク。

 

ただし1点注意していただきたいのが、エレノアは携帯型ではなく据え置き型なんですね~。なぜなら電源がAC電源のみ。惜しい…とても惜しいです。充電池が使えたなら非の打ちどころがない機種なのに。

 

吸引器界最強の地位を確立できるのに。とはいえ、吸引回数が少ない方であれば、吸引が必要なときにコンセントを現地調達(カフェやレストラン、ショップなどで借りる)すれば、携帯も可能でしょう。

 

そして車での移動時も、カーインバーターさえ準備すれば使用できるはず。持ち運びラクチン度ナンバーワンの機種なだけに、エレノアは「お守りとして常備しておきたい」レベルのライトユーザーには特におススメの吸引器です。

 

まるでランチボックス?めちゃカワ吸引器【べべキュア】

 

最後に紹介するのは、本体そのものがケースになったランチボックスのようなかわいらしい吸引器べべキュアです。この吸引器、吸引圧はパワースマイルと同等以上(公式発表の数値より推測)にもかかわらず、重量は1.3kgと(ちょっとふくよかな)モルモット程度。

 

機能性と携帯性、デザインまでこだわりたい欲張りさんの要望がまるっと集約された、夢のような機種です。カラーはローズピンクとスマートグレーの2色展開、価格もおよそ1万7,000円と、新製品にしては良心的。ただし、専用充電池付き充電器が別売りでおよそ1万円です。

 

つまり結局2万7,000円程度の初期費用がかかるのですが、それを差し引いてもやはりべべキュアは魅力的。なんたってべべキュアには手元に穏やかなブルーを灯す、介助者想いのLEDライトが搭載されているのです。

 

就寝時や夜間の外出中でのケアを考慮した機能に母、感服。最高の機能性と使い勝手のよいサイズ、メーカーこだわりのデザインという3拍子がそろった希少な吸引器です。

 

光る吸引器ならば、これまで暗闇の中で幾度となく取り落としてきたチューブ問題も、解決の目を見ることでしょう。そんなステキなべべキュアの別売り品も含めた価格設定には文句などあるわけなしです。

 

パワースマイルと比較すると、むしろリーズナブルにすら感じます。すでにアンテナの高い吸引器ユーザーから大変支持されているようで、各webショップにおいてべべキュアは一時予約販売状態(2018年7月時点)に。

 

2018年8月から順次発送されるようです。

 

2019年4月11日追記:現在は通常販売されています。

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【比較一覧】吸引器各種の価格と特徴

 

吸引圧★★★★

★★★★★
 ★★ ★★★★ ★★★★★ ★★★★
べべキュアキュータムスマイルキュートエレノアパワースマイル
重量1.3kg1.2kg1.5kg0.93kg2.3kg
サイズW206×
D98×
H175mm
W300×
D125×
H175mm
W245.5×
D93.5×
H217mm
W220×
D90×
H145mm
W193×
D181×
H238mm
電源
  • シガーソケット
  • AC電源
  • 専用充電池
  • AC電源
  • 単3電池
  • シガーソケット
  • AC電源
  • 専用充電池
  • AC電源のみ
  • シガーソケット
  • AC電源
  • 専用充電池
ボトル容量300mL
±30mL
300mL500mL
±50mL
300mL700mL

 

吸引圧は公式発表の「最大吸引圧力」と「排気流量」から推測した吸引圧を★で評価しています。ただし吸引器の使用条件(吸引チューブの長さや吸引カテーテルのサイズ、使用電源など)によって体感吸引圧は異なると予想されますので、あくまで目安と考えてくださいませ。

 

ちなみに吸引圧が高いほうが分泌物をたっぷり引けると思っている方もいらっしゃるようですが、それは錯覚です。

 

気管内吸引のリスクと基本のおさらい

 

 

吸引器は吸引圧が高いほど大量に根こそぎ分泌物を吸引できると錯覚してしまいがちですが、勢いよく引けているだけなので、誤解なきよう。むしろあまり吸引圧が高いと粘膜への刺激が痰の分泌をむやみに誘発してしまい、吸引回数が多くなってしまう可能性があります。

 

また粘膜を傷つけてしまったり、肉芽ができやすくなったりと、子供に苦痛を与える原因になりかねません。気管内の吸引は、吸引圧20kPa以下で1回に10秒以内が基本です(参考文献:月間ナーシング2017年4月増刊号)。

 

「うちの子は分泌物が固くて吸引圧が低いと引けないのよ!」とおっしゃるなら、ネブライザーや霧吹き(アトマイザー)などを利用し、分泌物をやわらかくしてから吸引するのがベターでしょう。

 

ネブライザー付き吸引器を検討するのもいいかもしれませんね。ちょっと重いですが…。

 

手間はかかりますが、下手に吸引圧を上げるのは危険です。分泌物が引けないときには必要以上に吸引圧をかけるのではなく、必要なだけ手間をかける。これぞ医療的ケア生活6年間で母が培ったサクションの極意です。

 

吸引器の購入は価格・サイズ・電源で比較検討!

 

 

母が思うに、吸引器を比較検討する際に注目すべき項目は大きく3つです。

  • 価格
  • サイズ(重量)
  • 電源の種類

 

母が吸引器選びの際に注目した点は断然、重量です。なにせどんな機種も機能は大差ないですからね。携帯するからにはもちろんサイズも重要ですが、重さとサイズはだいたい比例します。

 

軽い機種であればサイズもおのずと小さくなるので結果オーライ。軽量化を重視した機種では吸引ボトルが小さくなりがちですが、それも内容物をこまめに捨てればいいだけの話。万事オーライ。

 

うちで使用しているキュータムも吸引ボトルが小さいため、出先では内容物をトイレで処理しています。あんじは分泌物が多いため1日数回の処理が必要ですが、母はさほど不便は感じておりません。

 

むしろ内容物で吸引セットが重くなることがありませんし、衛生的でよきかな、と母は思います。それではみなさま、吸引器を厳選し、これからも健やかな医療的ケアライフをお送りくださいませ。

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