平成最後の誕生日!あのアンジがもう13歳!?

2018年9月15日、わが家の呼吸器っ子あんじは、ついに13回目の誕生日を迎えました。最近の流行り(?)に乗って申し上げますと、いわゆる【平成最後】の誕生日です。

アイセル病という希少な疾患を背負ってこの世に生を受けたあんじ。5歳まで生きていられるのか、10歳まで生きられたら奇跡だと思っていたあんじが、もう13歳です。この日を迎えられることができたことに、母としては「感慨深い」を超えた思いが去来します。

…にもかかわらず、特段なにもせずに誕生日が過ぎてしまいました。誕生日は特別な日なんかじゃない。命ある限り、当たり前に訪れるなんてことない一日。今回はそんなふうに思える贅沢をかみしめています。

あんじにアイセル病の診断が下りてからこれまで、アイセル病=短命の呪縛に、心はいつも絡めとられていました。誕生日が近づくたびに、あんじの寿命がじりじりとすり減っていっているような気に駆られ、素直に誕生日を喜べなかった頃もありましたよ。

誕生日をわが家で迎えられたら奇跡、なんていう年が続いたことも。そうして赤ちゃんの頃からほとんどの時間を病院で過ごしてきたあんじが、もう13歳だって。え、13歳…!うわ、13歳……!?

んんん…!!じゅうさ…!!?…そろそろくどいね。13歳になってなお、あんじの体は90cm前後のままです。これもアイセル病の特徴のひとつ。だから相対的に成長を感じるのは難しい。

でもお勉強はするようになったので、精神面での成長は感じられます。だってあのあんじがお勉強…!?こいつぁまさに僥倖でしょう。

しかし兄弟との対比にはすごい変化が。特に長男との差はすんごい。昔はコロコロとかわいらしいおチビさんたちだったのに、今やあんじと長男の体格の差はぐんぐん開いております

長男にうっかり踏まれでもしたら、あんじは一貫の終わりだぜ。でも仲がいいところは昔とまったく変わりありません。長男は今もあんじを溺愛しております。あんじも長男には素直に従います。

したがってわが家の「困ったときの長男頼み」は、この先もずっと続いていくことでしょう。

子供たちの誕生日というと、プレゼントは何にしようとか、ケーキはどこでオーダーしようとか、いつもならそわそわワクワク準備を整える母なのですが、あんじに限ってはもうね、今年は何も考えられませんでしたのよ。

なんかもう、胸いっぱいで…。嬉しい気持ちだけでなく、切なさとか、哀しさとか、おのれを叱咤する気持ちとか、複雑な想いがあふれすぎて、今年は喜び一辺倒ではいられない苦しさがあったのです。

まああんじも誕生日だからって特別何かを求める娘ではないもんで、大好きな回転寿司に連れて行っただけで、すこぶる健やかな笑顔を見せてくれましたよ。寿司屋といっても、あんじがオーダーするのはいつも茶碗蒸しとフライドポテト

そんなもんでご機嫌な笑顔をふりまいてくれるのですから、めでたい娘でございます。そういや、祖母から頂いたチョコレートケーキももちゃもちゃ食べていましたな。

折しもあんじの誕生日が絡んだこの3連休には、敬老の日が含まれておりまして、あんじは祖母からチョコレートケーキ、祖母はあんじから敬老のメッセージカードをそれぞれ受け取ったのです。

あんじの気持ちを受け取った祖母は、120歳まで生きる!と宣言しておりました。ということはおそらく、母のほうが一足先に旅立つことになるでしょう。昭和・平成・○○(新元号なんだろね?)と3つの時代を駆け抜け、すでに崩れかけている肉体の臨界点まで寿命を全うしようとする祖母、あっぱれであります。

誕生日も食う・飲む・寝る。いつもと変わりない一日を堪能した、あんじ13歳の秋でした。ハレルヤ。

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