行ってまいりました。夏といえばハワイ……
アンズ。そう、東北のリゾートことハワイアンズでございます。
メンバーはわが家の長男と甥っ子、あんじさん、母の4人です。(赤ん坊は実家にてお留守番。)
ところでうちのあんじさんといえば、気管切開をしているうえ、常時酸素吸入が必要な身。
果たして水のフィールドから無事、帰還なるか…!?なんつって、
あんじ気管切開後初ブールの記録です。
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はてさて、まずはあんじさんの呼吸管理が肝要です。カニューレに酸素マスクをぴったりと密着させ、水の侵入をはばみませう。
母は酸素ボンベ背負い、マスクにつながるチューブが邪魔にならぬよううまくさばきつつ、黒子に徹底。
ちなみにあんじさんは自立歩行ができません。脇の下を手で支えたり、どこかにつかまらせたりして歩かせます。
そう、ハワイアンズでは母扮する黒子が中腰であんじさんを支えながら歩かせなければなりません。
負荷の大きな酸素ボンベを背負い、幼児とも乳児ともつかぬ女子を支えて中腰ウォーキング。
ヘルニア持ちにはエライこたえるでしかし…!だが、あんじさん、アンタのためなら乗り越えてみせよう。
お母ちゃんの底力、見せたるわ…!
きしむ背中に鞭打って。砕けそうな腰に檄を飛ばし。流れるプールであんじを守り抜くため、どれだけ母の神経はすり減らされたことでしょう。
しかしその甲斐あって、あんじさんは終始ご満悦のご様子でした。流れ流され笑みこぼれ、なによりです。
そうこうしながら9時間ほども遊び倒し、最後はみんなでゆったりと温泉に浸かってホッと一息。
帰りはどこまでも続く山間の暗闇を南下。もちろん子供たちってば気持ちよさそうに寝息を立てていますとも。
母は孤独なドライバー。獣の出現に怯えつつ運転する夜間の高速道は疲労に拍車をかけるのでした…。
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そして翌日。地獄の門戸開放でございます。閻魔様が四肢を引きちぎろうとしているかのような痛みが母の全身をかけめぐりました。
あんじと酸素ボンベの負荷に耐え続けた我が上半身にねぎらいの言葉ををををを。
と思いきや、なぜでしょう。もっとも激痛が走るのはふくらはぎなのでございます。
ハワイアンズで酷使したのは主に上腕二頭筋、次いで背筋であると推察しておりましたが、根幹を支えていたのはどうやら土台。
すなわちふくらはぎだったようです。アッパレ、マイふくらはぎ。
今回の学び。気管切開をしていても酸素吸入が必要でも水遊びは可能!ということがわかりした。
「ウチも東北のハワイ行こー!」と奮起されたあなた、まずは万全な準備をおすすめします。
どんな危険があるか、万が一の場合はどう動くか、事前にしっかりシミュレーションすると安心です。
ちなみに我が家なんぞは酸素ボンベの予備を車に忘れるというハプニングが…。
ハワイアンズは駐車場からチョイと距離がありますゆえ、無料シャトルバスが運行しております。
車に忘れ物をしてしまいますと往復15~20分(下手するともっと)のタイムロスを覚悟しなければならないのです。
Q.さて、このとき母はどうしたでしょうか。
A.単身、風のごとくシャトルバスに乗り込み、光のごとく酸素ボンベをさらい持ち帰ってきまして事なきを得たのでした。
(あんじには長男と甥っ子と3人、仲良く休憩していてもらいました。)
これからは酸素ボンベは言うまでもなく、多すぎるくらいの荷物で遊び場へおもむくが吉!と悟る母なのでした。
吸引器のバッテリーや管ヒューズ、酸素マスクやカニューレの予備も忘れずに!
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あんじの呼吸不全からの挿管、気管切開、長引く入院と、悲壮感一色だった昨年の夏。打って変わって、今年は夏のレジャーを楽しむことができました。
やりたいことは何でもやる。そのためにはたくさん勉強してリスクヘッジする。
これからも、とんでもアイデアとクソ度胸であんじの気管切開とうま~~く付き合っていく所存です。
そしてそのうちディズニーランドにも行ってみようかな~行っちゃおうかな~~なんて考えております。もう少し涼しくなりましたら。
でもその前に、大阪行きの予定があるのでございます。食い倒れちゃう予感なのでございます。
この夏、まだまだバテてなどおられんわい。